川村 直之
福島県地質調査業協会では、福島県に新規採用された土木建築系技術職員の研修の一環として、毎年地質調査に関する科目の講義と実地に協力しています。
この研修は、新規採用された土木建築系技術職員に対し、事業の執行に必要な関連法規や実務への専門知識の習得を目的とし、年度初めのこの時期に実施されます(研修期間 7~8日間 必修)。今年も「ふくしま中町会館」および「ふくしま自治研修センター」にて、実施研修も含め、地質調査に関する研修が行われました。
日 時 : 令和 6年 5月 17日(金) 10:35~17:00
会 場 : [講義] ふくしま中町会館(ふくしま市町村建設支援機構)
[実地] ふくしま自治自治研修センター
受 講 者 : 本年度採用の土木・建築系技術職員
(土木系職員20名、建築系職員5名 計25名)
研修内容
時 間 |
研 修 内 容 |
受講者 |
10:30~12:00 | 講義(ふくしま市町村建設支援機構)
・地質調査の概要 |
土木 ・ 建築 |
13:00~13:30 | 講義(ふくしま市町村建設支援機構)
・福島県の地形と地質 |
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13:30~17:00 | 実地(ふくしま自治研修センター敷地内)
・ボーリング機材、各種ビット、ボーリングコアの見学 ・ボーリング掘削、標準貫入試験の見学 ・ボーリング検尺の実習 ・人肩運搬の体験(モンケン運び) ・各種原位置試験の見学(孔内試験、サウンディング試験等) ・各種原位置試験の体験(サウンディング試験等) ・地すべり調査計器類の紹介 |
今年度は本研修の運営を担当された一般財団法人ふくしま市町村支援機構の初任技術者の方3名にもあわせてご参加をいただきました。
講義ではスライドを利用しながら地質調査の概要と県内における地形・地質についてそれぞれ説明を行いました。実地では立ち会いの実習や作業体験等を含めながら、機械ボーリングと各種原位置試験の説明、地すべり調査の際に用いられる計器類の紹介等を行いました。
実際に見て触れて感じることのできる機会にも限りがあります。受講者のみなさまに積極性を発揮していたただきながら、有意義で充実した時間を過ごしていただけるように、特に実地研修の際は「気軽になんでも質問をしたり触れてみたりできる」ような雰囲気づくりを毎回心掛けています。
なお、研修生の反応をみると、やはり例年恒例の「人肩運搬」の大変さ・厳しさを体験していただくコーナーが印象深い場面となっていたように思えました。
今年度も研修を無事終えることが出来ました。講師の方、作業や機材の準備・説明に携わってくれた方々に、深く感謝申し上げます。