平成30度福島県土木部初任技術者研修の報告

技術委員 斎藤 公紀

 

 福島県地質調査業協会では、福島県に新規採用された土木建築系技術職員の研修の一環として、地質調査に関する講義と実地に協力しています。

 この研修は、新規採用された土木建築系技術職員に対し、事業の執行に必要な関連法規や実務への専門知識の習得を目的とし、毎年この時期に実施されています。(研修期間 8日間 必修)

 今年も、ふくしま中町会館および明成高校敷地内にて、地質調査に関する研修が行われました。

日  時 : 平成30528() 11:0017:00

会  場 : [講義] ふくしま中町会館(ふくしま市町村建設支援機構)

      [実地] 福島県立明成高校敷地内

受 講 者 : 本年度採用の土木・建築系技術職員

      (土木系職員24名、建築系職員1名 計25名)

研修内容

時 間

研 修 内 容

受講者

11:00~12:00

講義(ふくしま市町村建設支援機構)・地質調査の概要

・福島県の地質概要

土木

建築

13:30~15:30

実地研修(福島県立明成高校敷地内)・ボーリング機材、各種ビット、ボーリングコアの見学

・ボーリング掘削、標準貫入試験の見学

・ボーリング検尺の実習

・人肩運搬の体験(モンケン運び)

・各種原位置試験の見学(孔内試験、サウンディング試験等)

・各種原位置試験の体験(サウンディング試験等)

16:00~17:00

講義・質疑応答(ふくしま市町村建設支援機構)

 

 民間からの中途採用も含め多くの人材を採用していますが、震災直後に比べると少なくなっています(一時期は50人を越えていました)。なお、今年の女性の参加は2名でした。

 今年も、調査方法や機材の説明のほか、実地にて63.5kgの「モンケン」を二人組でかついでもらい、「人肩運搬」の大変さ・厳しさを体験してもらいました。ボーリングマシンの設置や機材運搬の状況等を理解してもらうことにより、現地確認の重要性や設計変更への理解を深めてほしいと思います。

 なお、この研修は、毎年よく晴れてひどい暑さに見舞われるのですが、今回は雨の予報でした。「雨が降る中、調査実演や説明はどうすればうまく伝わるのだろう?」などと悩みもしましたが、幸運なことに雨に遭わずに済みました。それにしても、ここまで天候に恵まれると、すばらしいを通り越し、恐ろしいような気もしてきますが、これも協会員による行いの賜物なのでしょう。

 今年も和やかな雰囲気のなか、研修を無事終えることが出来ました。この研修により、より適正で有効な調査項目の計上や現場のスムーズな進行に繋がればと思います。

 講師の方、作業や機材の準備・説明に携わってくれた方、本当にお疲れ様でした。

 

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